相続税申告を行うまでには、遺言所の検認、相続人・相続財産の調査、遺産分割協議、相続税申告という過程を経ることになります。
■遺言所の検認
検認とは、遺言書の法的有効性を家庭裁判所で確認する手続きです。遺言書にはいくつか種類があり、「自筆証書遺言」か「秘密証書遺言」の方式をとっていた場合には、この検認の手続きが必要となります。検認を行わずに遺言書を開封してしまうと5万円以内の過料が課されることがあるので注意しましょう。
遺言の種類が「公正証書遺言」だった場合、遺言の信ぴょう性が高いため、検認が不要となります。
■相続人・相続財産調査
遺言書がない場合、相続は民法上の規定に従って行うことになります。民法により相続人の地位が与えられる人のことを、法定相続人と言います。また、各相続人の相続割合も眠歩王にしたがうこととなり、この割合を法定相続分と言います。
法定相続人を確認するにあたっては、被相続人(亡くなった方)の親族関係を念入りに調査する必要があります。被相続人の親族関係は完全に把握しているとも思ってしまいがちですが、調査によって未知の家族関係が明らかになる場合もあります。相続人調査では、戸籍を確実に調べていきましょう。
続いて、法定相続人の決定方法についてご説明します。
まず、被相続人に配偶者がいた場合、必ず相続人となります。その場合には、①子・②直系尊属・③兄弟や姉妹という順番で被相続人の家族を見ていきます。この順番で見た時に最上位となる人が、被相続人の配偶者と共に相続人となります。
つまり、被相続人に配偶者と父、母、姉がおり、子どもはいなかったという場合においては、配偶者と両親が相続人となります。
配偶者がいない場合には、①子・②直系尊属・③兄弟姉妹という上述の優先順位で見て、上位2つの地位に属する人が相続人となります。
財産調査では、銀行預金や不動産といった正の財産のみならず、借金のような負の財産も調査するようにしましょう。
■遺産分割協議
法定相続では、具体的な財産配分を決めるために、遺産分割協議を行います。これにより、法定相続分に応じて誰がどの財産を得るのかという詳細を決定します。
遺産分割協議は、「協議」という名前こそついていますが、実際に集合して話し合う必要はありません。もちろん、対面での話し合いの形をとっても構いませんし、電話会議やメールという方法でも構いません。
最終的には、相続内容について全員の合意を得て、遺産分割協議書を作成しましょう。これは相続において必須のものではありませんが、以後の相続税申告などで必要になる場合があります。遺産分割協議書には、相続内容についての決定事項の他、相続人全員での署名押印が必要になります。
■相続税申告
最後に、相続税申告を行います。相続税申告を行うためには、被相続人の死亡から10か月以内に、申告書を提出します。この10か月という期限を過ぎてしまうと、加算税が課されてしまうことがあります。その際には、必要書類も準備しておく必要があります。主なものとして、以下の書類が必要になります。
・登記事項証明書等の財産に関わる書類
・金銭消費貸借契約書や借入金残高証明書等の債務に関わる書類
・被相続人の戸籍謄本・除籍謄本
・相続人の戸籍謄本・戸籍附票・住民票・印鑑証明書
申告すべき相続財産等が抜けてしまう「相続漏れ」があった場合には、申告後に税務調査が行われる場合があります。財産調査や申告書作成は、専門家と相談するなどして入念に進めていきましょう。
税理士法人見浪白木会計事務所では、大阪市を中心に税務相談を承っております。相続財産調査を依頼したい、相続税の計算方法がわからない、手続きの方法が知りたい等、相続税についてお困りのことがあればお気軽にご相談ください。
相続税申告の全体の流れ
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