遺産の引き継ぎ時、遺贈と相続の違いがわからず困惑される方は少なくありません。
とくに遺言書がある場合、配偶者や子どもなど法定相続人以外にも遺産が渡ることで、トラブルに発展するおそれもあるため、あらかじめ整理することが重要です。
今回は、遺贈と相続の違い、そしてそれぞれにかかる税金を説明します。
遺贈と相続の違い
ここでは、遺贈と相続の違いを説明します。
遺産を引き継ぐ人
遺贈と相続は、遺産を引き継ぐ人が明確に違います。
- 遺贈:被相続人が決める
- 相続:民法で定められている法定相続人
民法964条にて、遺言者が包括または特定の名義で財産のすべてまたは一部を処分できると定められており、法定相続人以外の個人、法人、団体に引き継ぐことができます。
一方、相続では民法で定められた法定相続人が対象になるため、それ以外の個人や団体などに遺産を残したい場合、遺言を残す必要があります。
遺言書の必要性
遺贈を選ぶためには、原則として遺言書が必要です。
遺言書に、遺贈したい相手や割合を示すことで、法定相続人以外の個人や団体に遺産を残すことができます。
一方、相続は被相続人の死亡によって開始される手続きのため、遺言書がなければ民法900条で定められた法定相続分や遺産分割協議で遺産を分配することになります。
遺留分の有無
遺贈では、遺言書を作成することで遺言者の意思によって遺産を渡す相手や割合を自由に指定できますが、民法1042条に基づき、法定相続人には遺留分が認められます。
遺留分とは、民法によって保障された最低限の遺産を受け取る権利です。
遺贈によって遺留分が侵害された際には、法定相続人が受遺者に対して遺留分侵害額請求を行えるため、それを踏まえた遺言や遺産分割が求められます。
遺贈と相続にかかる税金
基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)は、相続と遺贈のどちらでも適用されますが、受遺者ごとに適用されるわけではありません。
また、一親等の血族(実子や親など)および配偶者以外の人が遺贈を受けた場合、原則として相続税法18条に基づき、相続税額の2割分の税負担が加算されることになります。
遺贈でも、一定要件を満たせば配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例などを利用できる可能性があるため、事前に確認することが大切です。
まとめ
今回は、遺贈と相続の違い、そしてそれぞれにかかる税金を説明しました。
遺贈と相続は、遺産を引き継ぐ手続きという点で同じですが、対象者や遺言書、遺留分などの点で違いがあります。
相続や遺贈の違いや遺産を引き継ぐ際に発生する税負担について不安や疑問がございましたら、税理士法人見浪白木会計事務所までご相談ください。







